しげとく和彦
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H26.10.31 地方創生に関する特別委員会

― 中央集権体制を大転換して、真の自立を目指す! ―

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○重徳委員 維新の党の重徳和彦です。

 この委員会のテーマは地方創生でありますが、地方を活性化しようという取り組みは、もう長年、何度も繰り返されてきました。私も長年携わってまいりました。その結果といいましょうか、そのかいなく、地方は疲弊した上に、国にも自治体にも巨額な借金が積み上がり、赤字体質になっている、こういう状況です。

 従来の政策は、国が財源を用意して地方に配る、国会議員は地元に利益誘導をする、これが仕事だ、これが古い中央集権体質だと思います。今回の地方創生も、このように国が財源を用意して地方にばらまく、こういうことをやっている限り、借金、赤字が膨らんでいくと思います。

 そういうことも意識されてでしょうけれども、安倍総理も石破大臣も、ばらまきはしない、縦割りはやめる、それから、これまでの延長線上にない異次元の政策をとるんだという御発言を連発されています。今度は違うということですね。ですが、石破大臣とのやりとりの中でも、なかなか妙案がなく苦しんでおられる感じもいたしますが、総理としてはどのような具体策があるとお考えでしょうか。

○安倍内閣総理大臣 まず、石破大臣とともに私たちが進めようとしている地方創生については、今までとの違いということについては、今までは、省庁ごとの縦割りの延長線上の地方活性化策が多かったのは事実であります。また、地域の特性を考慮しない全国一律の支障が多かったことも事実であります。また、検証をしっかりと行わない、効果検証を伴わないばらまき的な施策も散見されていたことも事実でありまして、私たちは、そういうことを厳に排していかなければならないと考えているわけでありまして、まち・ひと・しごと創生本部では、こうした点を見直しながら地方創生に取り組んでいきたい、こう思っているところでございます。

 そして、その中におきまして、当面、五年後に一億人程度の人口を維持することを目指した、将来展望を示す長期ビジョンと、今後五カ年の政府の施策の方向性を示す総合戦略を策定していきます。これらのビジョンと戦略を踏まえ、各地域において地方版総合戦略を策定していただくこととしています。

 地方版総合戦略の構築に当たっては、ビッグデータが今まだ十分な分析が終わっていないわけでありますが、これはまさに国が力を使ってビッグデータを集めて、分析も行っていますが、こうしたデータに基づいて、地域ごとの特性と地域課題を抽出した上で、五カ年の戦略を策定していただくことを想定しています。また、客観的な指標も設定し、効果検証をしっかりとやっていただくこととしたいと思います。

 国としては、地方がみずからの発意で策定した総合戦略をワンストップで支援する体制をつくるとともに、小規模な自治体を中心に、人的支援も充実させていきたいと思います。なかなか五万人以下の自治体には国から人材が行かないという状況もありますから、そうした小規模な自治体もしっかりと支援をしていく、また、データの積極的な提供によって地域課題の抽出についても支援を行っていきたい。

 こうした具体的な施策、ただ、もっともっと細部にわたる具体的なものは、これは地域の発意によって起こってくるものでありますから、その中でさらにさまざまな課題も出てくるのではないか、このように思います。

○重徳委員 総理は今、これまでの施策の課題も踏まえながらおっしゃっていると思うんですが、縦割りを排すとか、それから検証をしっかり行っていくなんというのは、これまでも何度も改善が行われてきたところでありますし、まして、戦略をつくる、計画をつくる、国家公務員を派遣する、こういうことも多かれ少なかれこれまでもやってきたことなんですね。ですから、これをもって異次元と言うには、私はちょっと言葉が躍っている感じがいたします。

 私は、しょせんは、やはり国が金を握って地方に配るというこの仕組みを変えない限り、これまでの延長線上だと考えております。

 地方創生と地方分権、これは表裏一体だと思っております。一体不可分であります。ですから、まして、今回、異次元という言葉に私も乗らせていただくとしたならば、今の東京一極集中の原因となっているこの中央集権体制を大転換して、地方が真に自立する、そういう分権型国家につくり変える必要があると思います。これは道州制の議論でございます。

 地方が中央に依存する仕組みというのは百四十年前に始まったと思います。明治維新で富国強兵だ殖産興業だといって官僚制度をつくって、霞が関主導の中央集権国家をつくり上げて以来なんですね。

 ここで指摘しておきたいのは、これから地方分権型の国家に転換していく鍵となるのは都道府県のあり方なんです。

 というのは、市町村は、明治の初期に七万五千あったものが、もう合併に次ぐ合併で、今、千七百しかありません。ところが、都道府県の数だけは、百四十年前からずうっと四十七なんですね。ですから、百四十年前は、平均すると一県当たり千以上の市町村があったわけなんですけれども、今や、平均しても三十幾つしかありません。一番少ない富山県は十五市町村しかありません。もはや都道府県というのは、市町村を管理したり束ねたり、そういう役割というのはもう必要ないんです。だから、ブロックごとにもっと都道府県を統合して、全国を十程度の道州に再編するという、この道州制というものを実現するべきだ、こういう考えに至るわけです。

 その上で、これまで国でしかできなかったこと、国で握っていた財源を思い切ってその道州に大幅に移譲しまして、今までよりも大きくなり力をつけた道州というのが本当の意味で自立をするというものでございます。

 さらに言うと、各道州は、人口的にも経済的にもヨーロッパの中規模諸国ぐらいの規模になりますので、今まで都道府県というと、何かというと東京を見習ってミニ東京を目指すみたいな、そういう傾向がありましたが、そうではなく、各道州ごとにそれぞれ、農業の強いところ、工業の強いところ、観光の強いところ、それぞれが他国との間で直接通商交渉を行う、世界各国と渡り合う、そして道州同士が政策を競い合う、こういう道州制を私は構想すべきだと思っております。

 道州制は、私は個人的にも思いや経緯がございまして、実は、私の地元は愛知県の岡崎市、西尾市、幸田町、愛知十二区というところなんですが、先代であります杉浦正健元法務大臣と、私は役人時代でしたが、平成十二年に、二人三脚で道州制を実現する会という議員連盟を立ち上げました。当時はまだ平成の大合併も進んでいない状況で、道州制なんてまだまだという時期でありましたが、不遇の時期もありましたけれども、しかし、これがもととなって、今や自民党の中では道州制推進本部というものができて、公約にも掲げておられます。私自身は、道州制を党是とする維新の党にいるということでございます。

 ところが、先々週のこの委員会で、石破大臣とのやりとりの中で、今回のまち・ひと・しごと創生法案に基づいて作成されます総合戦略あるいは今後五十年の長期ビジョン、この中に、石破大臣は、道州制という文言を入れるということはお約束いたしかねます、こういう御答弁をされました。

 さらにがっかりしたのが、先週末から、自民党の道州制推進本部の佐田玄一郎本部長さんが、これまで練ってこられたはずの道州制の法案を大幅に後退させるかのような、現状の都道府県、国の出先機関を温存するような案にしたいというような発言をされまして、幸いこれは一夜にして撤回されたようでございますが、こんな頼りない話を聞いていると、本当に大丈夫かという思いになります。

 そこでお尋ねいたしますが、総合戦略、長期ビジョンの論点。今、論点というのが出されております。地方分権のチの字もない、道州制のドの字も入っておりませんが、これから、論点から骨子へと十一月中に発表されるということなんです。

 石破大臣にはこの間お聞きしましたが、総理、道州制、地方分権という文言を盛り込んで、これを積極的に推進していくべきだとお考えではありませんか。

○安倍内閣総理大臣 答弁する前に、先ほどの答弁の中で、当面、五十年後に一億人程度の人口を維持することをと言うべきところを五年後と発言いたしましたので、訂正させていただきます。

 道州制につきまして、この道州制の導入については、地域経済の活性化や行政の効率化などを目指し、国と地方のあり方を根底から見直す大きな改革であり、現在、与党において、議論を少しでも前に進めるべくさまざまな意見交換が活発に行われているところであります。今後、道州制に関し、さらに精力的に検討が重ねられ、議論が集約されていくものと考えています。

 一方、地方創生は、人口減少、超高齢化という危機的な現実を直視しつつ、若者が将来に夢や希望を持てる魅力あふれる地方をつくり、景気回復を全国津々浦々で実感できるようにすることを目指すものであります。

 したがって、道州制と地方創生については、活力ある地域づくりを目指すという共通点はあるものの、いずれかのみで十分というものではなく、それぞれのアプローチからの取り組みを同時並行的に行っていくことが重要である、このように考えているところでございます。

○重徳委員 与党でもう既に相当議論が進んでいるはずであるというのは、私、先ほども申し上げたとおりでございまして、総理も当然認識されているはずなんですが、五十年先のビジョンを今回つくろうというときに、まだ今の時点でどうなるかわからぬというような御答弁に私は非常に不満を感じます。

 政権与党が改革にそういう意味では及び腰であるというふうになれば、野党でこれはやるしかないんです。けさ、野党四党で、ばらばら野党ではありません、野党四党がまとまって、国と地方公共団体との関係の抜本的な改革の推進に関する法律案を国会に提出したところでございます。

 石破大臣もこれまで、野党の皆さんの提言、批判的検証に期待するということをおっしゃっていますので、大臣の御要望に応えて法案を出させていただきました。速やかにこれは審議入りをしていただきたいと思っております。本物の異次元の政策を議論しようではありませんか。

 ところで、今回の異次元の地方創生、これは安倍総理の本気度が少し疑わしいなというふうに私が思うのは、最近どうも言葉だけの政治になっているんじゃないか、安倍総理の政治姿勢に非常に懸念を感じております。

 本来、集団的自衛権や消費税の増税問題について議論すべき今回の臨時国会においては、地方創生、輝く女性というのを掲げた上で、今回、実際、女性閣僚二人が相次いで辞任をされました。輝く女性というキャッチフレーズのもとでパフォーマンス的に女性の閣僚を登用したからだと私は思います。

 これは、男性、女性にかかわらず、人材の育成、登用というのは長い期間をかけてきちんと実現していくべきものであるところ、言葉だけの政治に合わせて女性閣僚をたくさん登用してみせようという、どうも真剣味が本当にあるのかと疑わざるを得ないわけでありますし、今回の件をもって女性政策が失墜していくようなことになれば、全国の頑張っている女性に対して本当に失礼な話だと思います。

 その意味で、今回、地方創生、本当に異次元の政策というだけでなく、きちんと本質的な議論を交わしていきたいと思うんですが、いかがでしょうか、総理。

○安倍内閣総理大臣 本質的な議論を交わしていくということについては私も大いに賛成でございますので、当委員会においても、地方創生について、まさに異次元の地方創生とは何かということについて、これはまさに与野党の壁を取り払って中身のある実質的な議論を進めていただきたい、このように思いますし、女性が輝く社会をつくっていくということについても、我々は真剣に取り組んでいるところでございますし、また、女性が輝く社会をつくっていくことができなければ日本の未来はない、このように考えているところでございます。

○重徳委員 地方創生、これは地方分権と本当に一体不可分だと思っております。本当に、本質的な議論を受けて立つという、総理も今そのような趣旨のお話をされましたので、ぜひさせていただきたいと思います。

 一応最後の問いになりますが、最後に、地方財政について少し話をしてみたいと思います。

 ごらんいただいている棒グラフは、平成に入って以降の、自治体がトータルで発行してきた地方債の金額であります。臨財債除く、つまり赤字地方債は除いている、いわゆる投資的な経費としての地方債の発行額であります。企業でいえば、これは設備投資に当たるようなものだということも言えます。これがなくなれば地方は元気がなくなってしまうという、今の地方の疲弊はこれが一つの原因ではないかとも言えると思います。平成七年は、バブル崩壊後の景気対策といたしまして二十三兆円近くの地方債が発行されたわけでありますけれども、今年度、平成二十六年度は七兆円余りという、本当に三分の一以下に金額が減ってしまっています。

 ここで問題にしたいのは、自治体がどれほど借金できるかというのは、別に平成七年の当時は、自治体が投資意欲が物すごくあったとかそういうこと以上に、国が結局、借金を返済する財源を補填するわけですね。だから、ちゃんと後で国が面倒見てやるから好きに借金をしていいよというのが平成七年当時の話だったわけであります。それが、だんだん国自体も余力がなくなってきた。そうすると、地方も、国が補填してくれないなら借金もしないよ、投資もしないよと。

 地方が今置かれているのは、ずっと三割自治と言われています。国が国税として税源を一旦集めて、それを地方に分配する、そこに国の裁量が入る、こういう仕組みなものだから、地方は国の言うことに従わざるを得ない、言われるがままに借金までしてしまう、それによって今自治体は赤字、借金に苦しんでいる、こんな状況です。

 ですから、私は、地方分権を本格的にやるなら、これは税源移譲が必要だと思います。例えば、今、消費税、基本的にこれは国税でありますけれども、これを各自治体の、あるいは各道州の地方税と置きかえる。そうすると、結局、国から降ってくるお金じゃないわけですから、自前の税収ですから、それは間違っても無駄遣いに使うこともなくなる、それから借金するときにも、返済は国の補填でなく、自分の責任と判断でする、そして税収をふやすためには、地域特性を生かした戦略的な産業政策を行って税収をふやしていく、こういう企業経営的な自治体経営というものができるようになる、こういうことであります。

 だから、先ほど申し上げました道州制という大幅な地方分権と税源移譲というものは、これもまた一体だと思いますが、ここまで来れば本当に異次元な地方創生政策になっていくと思いますが、この税源移譲ということにつきまして、石破大臣、どのようにお考えでしょうか。

○石破国務大臣 道州制のかねてからの御主張はよく承っております。

 ただ、私が思っていますのは、主役であるべき町村長の皆さん方が一致して反対しているというのはどういうことなのだろうかということを私どももよく考えますが、どうぞ主唱しておられます御党におきましても、ぜひ、彼らが何を言い、いかなる懸念を持っているかということについての御見解をお示しいただければ、大変今後の参考になるのではないかと思います。

 税源については、それはもう移譲していくというのは大事なことなのでしょう。ただ、その場合に、都市と地方においてどうなのだろうか。消費税を地方に渡した場合に、地方は消費が少ない、都市部は多いということになると、ますます格差が広がらないだろうか。ましてや税率が違うというようなことになりますと、これは国税ではないわけで、それは税率が違うということも起こるのでしょうが、そうすると消費が多いところへますます集まっていくという結果を惹起しないだろうか等々。

 税源の移譲のやり方はいろいろあろうかと思います。こういう税源の移譲がよろしいのだというようなことにつきまして、私どもも考えますが、委員も総務省の立場でいろいろな地域を見ておられますので。私は、消費税を地方に移すというのは余り賛成をいたしません。どういうようなやり方があるかにつきましては、また議論をさせていただきたいと存じます。

○重徳委員 きょう申し上げましたような政策、制度設計というものを改めて行っていくことが、本当に延長線上にない異次元の政策だということを重ねて申し上げまして、さらなる議論を進めてまいりたいと思います。

 ありがとうございました。

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閉そく感 突破! しげとく 和彦

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 平成28年11月30日~

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